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鬼の唐手岩
そびえる岩脈の風景
広谷湿原の東、国指定天然記念物・青龍窟の北西にある貫入岩です。
天に向かってそびえる、その角張った姿は、なだらかに広がるカルスト台地平尾台の風景の中で際立っています。
直下にある滝不動ドリーネとの高低差は約70メートル。
眼下に京都平野や周防灘が広がる絶景ポイントです。
天気がよい日には、付近から飛び立つパラグライダー愛好者の姿も。
周辺環境の形成に大きく影響
約1億年前にマグマが深い地下で冷えて固まってできた岩脈が、長い年月をかけ隆起し地表に現れ侵食された結果、現在の形になったと考えられています。
すぐ西側に広谷湿原が広がっているのは、唐手岩が貫山方面から流れ出てくる複数の水流を一時的にせき止めているためで、また、青龍窟という大きな洞窟が形成されたのも、水流が唐手岩で収斂され、そこから一気に下方の石灰岩(水に溶けやすい)に流れ込んだためです。このように、唐手岩が周辺環境の形成に大きな影響を与えています。
唐手岩を中心とした青龍窟、広谷湿原一帯は、苅田町が世界に誇れる自然遺産の宝庫です。
所在地 | 苅田町大字谷 |
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