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南海トラフ地震について
南海トラフ地震とは
南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として概ね100年から150年間隔で繰り返し発生してきた大規模地震です。この地震はわが国で発生する最大級の地震としてその被害は甚大でかつ被災地が広域にわたることが想定されています。地震調査研究推進本部地震調査委員会の長期評価によると、マグニチュード8~9クラスの地震が今後30年以内に発生する確率は70~80%(令和4年1月1日現在)とされており、前回の南海トラフ地震が発生してから70年以上が経過しているため、南海トラフ地震発生の切迫感が高まってきています。
南海トラフ地震地震防災対策推進地域
国は南海トラフ巨大地震で、震度6弱以上の激しい揺れや高さ3メートル以上の津波のおそれなどがある茨城県から沖縄県にかけて、内陸の地域を含む29の都府県・707市町村を防災対策の推進地域に指定しています。
【福岡県の推進地域】
北九州市、行橋市、豊前市、苅田町、築上町、吉富町
【苅田町の被害想定】
最大想定震度…震度5強
最大津波水位…3.4m
影響開始時間…186分
南海トラフ地震臨時情報とは
「南海トラフ地震臨時情報」は、南海トラフ沿いで異常な現象を観測された場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合等に、気象庁から発表される情報です。情報名の後にキーワードが付記され「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」等の形で情報発表されます。
気象庁において、マグニチュード6.8以上の地震等の異常な現象を観測した後、5~30分後に南海トラフ地震臨時情報(調査中)が発表されます。その後、「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の臨時会合における調査結果を受けて、該当するキーワードを付した臨時情報が発表されます。
発表条件 |
・南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合 |
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キ | ワ| ド |
調査中 | 観測された異常な現象が南海トラフ沿いの大規模地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合 |
巨大地震警戒 | 南海トラフ沿いの想定震源域内のプレート境界において、M8.0以上の地震が発生したと評価した場合 | |
巨大地震注意 |
・南海トラフ地震の想定震源域内のプレート境界において、M7.0以上、M8.0未満の地震が発生したと評価した場合 |
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調査終了 | 「巨大地震警戒」、「巨大地震注意」のいずれにも当てはまらない現象と評価した場合 |
南海トラフ地震臨時情報が発表されたら
南海トラフ地震臨時情報(調査中)が発表された場合は、個々の状況に応じて避難等の防災対応を準備・開始し、今後の情報に注意してください。また、地震発生から最短2時間後に観測された異常な現象の調査結果が発表されます。政府や自治体からキーワード(巨大地震警戒、巨大地震注意または調査終了)に応じた防災対応が呼びかけられますので、それぞれの内容に応じた防災対応をとってください。
地震発生から |
巨大地震警戒 | 巨大地震注意 | 調査終了 |
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2時間程度 | ・日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備。 ・地震発生後の避難では間に合わない可能性のある住民は事前避難 |
日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備。 | 大規模地震の可能性がなくなったわけではないことに留意しつつ、地震の発生に注意しながら通常の生活を行う。 |
1週間 | ・日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備。 | 大規模地震の可能性がなくなったわけではないことに留意しつつ、地震の発生に注意しながら通常の生活を行う。 | |
2週間 | 大規模地震の可能性がなくなったわけではないことに留意しつつ、地震の発生に注意しながら通常の生活を行う。 |
参考リンク
南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!:内閣府<外部リンク>
災害に備える - 地震・津波災害に備える:福岡管区気象台<外部リンク>