ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
    現在地 トップページ > 組織でさがす > 行政委員会 > 選挙管理委員会事務局 > 連座制
    足あと
    連座制

    本文

    連座制

    ページID:0001729 更新日:2023年12月19日更新 印刷ページ表示

    目的・対象者

    連座制の目的

     候補者等と一定の関係のある者(以下「連座対象者」といいます。)が買収等の悪質な違反行為をした場合は、その候補者等の選挙運動全体が悪質な方法により行われたのではないかと考えられます。
     そこで、このような者が、買収罪等の罪を犯し刑に処せられた場合には、たとえ候補者等本人がそうした行為に関わっていなくても、その選挙結果(当選)を否定して選挙の公正を回復するところに目的があります。
     この範囲は、平成6年の法改正により広げられ、従来にも増して候補者等に選挙の浄化に関する厳しい責任(相当の注意義務)を負わせることとしています。連座制の適用対象者等の詳細については、以下のとおりです。

    連座制の適用対象者

    (1)総括主宰者

     候補者のための選挙運動の行われる全地域にわたり選挙運動の中心勢力となり、ある期間継続して選挙運動に関する諸般の事務を総括して指揮する人をいいます。一般的に、「選挙参謀」、「選挙事務長」等といわれている人のことです。

    (2)出納責任者

     候補者、推薦届出者又は候補者届出政党により正式に選任され、届け出られた出納責任者のほか、届出はされないものの、候補者又は、正式の出納責任者と意思を通じて、選挙運動費用の法定限度額の2分の1以上に相当する額を支出した、事実上の出納責任者も含まれます。

    (3)地域主宰者

     3以内に分けられた選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)の地域のうち1または2の地域における選挙運動を主宰すべきものとして候補者又は総括主宰者から定められ、当該地域における選挙運動を主宰した人をいいます。いわば、総括主宰者に準ずる地位の人のことです。

    (4)候補者等の親族

     候補者等の父母、配偶者、子又は兄弟姉妹をいいます(候補者等との同居の有無は問いません。)。候補者等、総括主宰者又は地域主宰者と連絡をとって(黙示の意思疎通も含みます。(5)、(6)も同様。)選挙運動をした場合に限り、連座制の対象者となります。

    (5)候補者等の秘書

     候補者等に使用される人で、当該候補者等の政治活動を補佐する人をいいます。「親族」と同様、候補者等、総括主宰者又は地域主宰者と連絡をとって選挙運動を行った場合に限り、連座制の対象者となります。また、候補者等の秘書という名称を使用する人又はこれに類似する名称を使用する人は、当該候補者等がこれらの名称の使用を承諾し又は容認している場合には、秘書と推定されます。

    (6)組織的選挙運動管理者等

     組織的選挙運動管理者等とは、政党、後援会、企業、労働組合、宗教団体、協同組合、町内会、自治会、同窓会などの組織で、候補者等と連絡をとって選挙運動が行われる場合に、次のようなことを行う人をいいます。

    • 選挙運動の計画の立案若しくは調整を行う人
       選挙運動全体の計画を立てたり、その調整を行う人をはじめ、ビラ配り、ポスター貼りなどの選挙運動の一部分の計画を立てたり、その調整を行う人です。
    • 選挙運動に従事する人の指揮若しくは監督を行う人
       ビラ配り、ポスター貼り、個人演説会の会場設営、電話作戦など、実際に選挙運動を行う人の指揮・監督をする人です。
    • その他選挙運動の管理を行う人
       選挙運動を行っている人の弁当の手配、車の手配、個人演説会の会場の確保など、後方支援活動の管理を行う人をいいます。

    対象となる事由

    (1)総括主宰者、出納責任者、地域主宰者

     買収罪等の悪質な選挙違反を犯し、罰金以上の刑に処せられた場合(執行猶予を含む)

    (2)候補者等の親族、候補者等の秘書、組織的選挙運動管理者等

     買収罪等の悪質な選挙運動を犯し、禁錮以上の刑に処せられた場合(執行猶予を含む)

    連座制の効果

    当選無効

     候補者(当選人)の当選が無効となります。

    立候補制限

     5年間、同じ選挙で、同じ選挙区から立候補ができないこととなります。

    免責について

    表1
    連座対象者 当選無効 立候補制限
    組織的選挙運動管理者等以外
    ((1)~(5))
    免責なし(注) おとり・寝返り
    組織的選挙運動管理者等(6)
    • おとり・寝返り
    • 相当の注意
    • おとり・寝返り
    • 相当の注意

    連座対象者が組織的選挙運動管理者等以外(1)~(5)の場合
     当選無効や立候補が制限されることを見込んで他の候補者等の陣営と意志を通じて買収等を行っていた場合(おとり・寝返り)は、立候補制限については免責されます。

    連座対象者が組織的選挙運動管理者等(6)の場合
     おとり・寝返りの場合は、当選無効及び立候補制限のいずれも免責されます。
     また、候補者等が相当の注意をしていたにもかかわらず買収等を行った場合にも、同様に免責されます。

    (注)衆議員議員選挙での重複立候補者に係る比例代表選出選挙における当選無効は、おとり・寝返りの場合、免責されます。

    連座裁判

     連座対象者である総括主宰者などが買収罪等の悪質な選挙犯罪を犯し、罰金以上又は禁錮以上の刑が確定した場合でも、候補者等に直ちに当選無効及び立候補制限という連座制の効果が生じるわけではありません。
     この場合は、連座裁判という別個の裁判により当該事案が連座制の要件に該当するかどうかを候補者等本人が争える機会が与えられます。
     連座制が確定するなど、候補者等本人についての手続きが終了したときに、はじめて、連座制の効果が候補者等に発生することになります。